看護師の奨学金制度と課題について
【奨学金制度概要】
看護師の奨学金制度
看護師の奨学金では「月5万円程度×12か月×就学年数」の制度が多いです。
仮に4年制大学へ進学した場合を仮定すると 卒業までに、
5万円(1ヶ月)× 12か月 × 4年間 = 240万円 です。
大半の看護師奨学金制度が、一定期間勤務することを条件に返済免除となります。
【貸与元】
以下が、主な奨学金を貸与している組織です。
看護人材の不足を反映し、自治体が奨学金制度を設定していることが多いです。
自治体の場合は、一定期間(貸与と同期間)その自治体にある医療機関で就業することが、返済免除条件になっています。
◯大学・専門学校
◯自治体(都道府県、市町村)
◯医療法人など(病院ほか)
◯日本学生支援機構(原則、要返済)
◯その他
※日本看護協会も募集を行っています。 すでに看護師のかた、准看護師で正看護師を目指す方対象
【貸与方法】
・貸与
・貸与(返済免除あり)
・給付(返済不要)
給付型は少ないです。看護師向けの奨学金は返済免除ありのタイプが多いです。
あくまで、基本は貸与であり、給付ではありません。返済することを認識したうえで貸与の申請を。
【奨学金の課題・トラブル】
◯貸与する側(組織)
・奨学金貸与のきまり(規程、規定)がないまま、貸与して返済時の問題が発生する
・奨学金貸与時の貸付証書を作成していない。口頭での約束で後々問題になる
◯貸与される側(学生)
・通学期間中に病気などの休学で留年・退学
・自己都合による退学(進路変更など)
・学校は卒業できたが、資格試験は不合格で、返済開始時期を延ばしたい
・貸与元の組織とは、別団体へ就職
・返済免除に必要な期間より前に退職
【奨学金の課題・トラブルの対処】
◯貸与する側
・必ず”きまり”(規程、規定)を作成し、貸付証書を保管しましょう。
・学生の通学期間中は、定期に連絡をとりましょう。時に勉強の相談にのることも。
・勤務し始めてからも、定期に面談などを
◯貸与される側
・貸与を申し込む前に、看護師になることの覚悟をしっかりもってください。
・進学してからも、実習などかなり忙しい日々が続くようです。学校の情報もしっかり収集してください。
・奨学金はあくまで借りている。借金であることを忘れないように。